近代の西洋音楽 1

公開日: : 音楽歴史の小話

19世紀の後半から20世紀の初めは、自分たちの民族を大事にしようとする「ナショナリズム:民族主義」が社会現象になっていました。

その影響は音楽界にも現れ、自分の国に伝わる伝統音楽を意識する作曲家たちが現れました。ヨーロッパ各地に民族色豊かな作品が生まれました。

最初に(ナショナリズムの)影響が現れたのはロシアでした。

グリンカ(1804〜1857)はロシア民謡に基づいた曲を書きました。

次の世代のムソルグスキー(1839〜1881)と、ボロディン(1833〜1881)、リムスキー・コルサコフ(1844〜1908)が、それを受け継ぎました。彼らは「ロシア国民楽派」と呼ばれました。さらにキュイ(1835〜1918)とバラキレフ(1837〜1910)を含めた5人は「ロシア5人組」と呼ばれています。

チャイコフスキー(1840〜1893)は、ロマン派の影響が大きく「西欧派」といわれていました。チャイコフスキーはロシア最大の作曲家といわれています。「白鳥の湖」「くるみ割り人形」「眠れる森の美女」のバレエ曲、「交響曲第6番 悲愴 」「ヴァイオリンコンチェルト」などが特に有名です。

関連記事

バロック期のヴァイオリン

名器として名高いストラディヴァリス(1644〜1744)やガルネリ・デルジェス(1698〜1744

記事を読む

近代の西洋音楽 3「印象主義音楽」

「印象主義音楽」は、20世紀初頭にフランスで生まれました。 音楽で気分や雰囲気を表現しようと

記事を読む

音楽の誕生

音楽は3つの要素で成り立っています。 「リズム」「メロディー」「ハーモニー」の3つです。

記事を読む

no image

近代の西洋音楽 3「新古典主義音楽」

「新古典主義音楽」は、ロマン派音楽、印象主義音楽、表現主義音楽を否定するところから始まりました。

記事を読む

ロマン派音楽 2

ロマン派音楽以前は、ほとんどの場合「一度演奏したらそれで終わり」ということが多かったようです。作曲

記事を読む

ロマン派の音楽 4

ドイツでは、ワーグナー(1813〜1883)がオペラを進化させ「総合芸術」という新しいスタイルを生

記事を読む

古典派の巨匠ベートーヴェン

古典派の音楽様式のレベルを高めて、次世代の作曲家たちに絶大な影響を与えたベートーヴェン(1770~

記事を読む

近代の西洋音楽3「表現主義音楽」

ドイツで20世紀初頭に生まれた「表現主義」は、人間の内面と主観的な感情を描こうとしています。

記事を読む

バロック音楽

17世紀前後のヨーロッパの文化を「バロック」といいます。 当時の音楽は王侯貴族の好みに合わせ

記事を読む

ロマン派音楽 3

18世紀までの作曲家は、パトロンのもとで(パトロンの要求の通りに)作曲していました。 (ロマ

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

  • banner banner banner banner
PAGE TOP ↑