バロック音楽

公開日: : 音楽歴史の小話

17世紀前後のヨーロッパの文化を「バロック」といいます。

当時の音楽は王侯貴族の好みに合わせて豪華な作風になっていました。曲全体に流れている低音声部「通奏低音」もバロック音楽の特徴になっています。

この「バロック」の語源は「権力者の富と威厳を背景に、絢爛豪華なものが好まれた当時の建築や美術を、後の時代の人々が「堕落した過剰なもの」という批判的な意味で使われたもにです。今では「芸術様式」の一つとして否定的な意味では使われていません。

オペラは現在でも「音楽と芸術からなる舞台芸術」として人気がありますが、その起源は16世紀末のイタリア*フィレンツェです。ギリシャ神話を題材にした音楽劇が始まりのようです。

フランスでは「宮廷バレエ」という、踊り中心の 舞踏と音楽が一体となったものが盛んに上演されました。

ベルサイユ宮殿を作った国王ルイ14世は、自らも舞台に出演するなどバレエに熱中し、王立舞踏アカデミーを設立してダンサーの育成も行いました。

さらに、(「新しいヴァイオリン教本 2巻」にも何曲か出てくる)イタリア出身の作曲家リュリ(1632〜1687)によってオペラと舞曲が融合した、独自の「音楽悲劇」も生み出されました。

関連記事

古代の西洋音楽

現在の西洋音楽は、古代ギリシャ音楽にあるといわれています。 音楽music という言葉の起源

記事を読む

バロック期のヴァイオリン

名器として名高いストラディヴァリス(1644〜1744)やガルネリ・デルジェス(1698〜1744

記事を読む

近代の西洋音楽 1

19世紀の後半から20世紀の初めは、自分たちの民族を大事にしようとする「ナショナリズム:民族主義」

記事を読む

バロック期の音楽家

バロック期の代表的な2人の作曲家の一人…現在では偉大な作曲家として有名な「J.S.バッハ(1685

記事を読む

ロマン派音楽 3

18世紀までの作曲家は、パトロンのもとで(パトロンの要求の通りに)作曲していました。 (ロマ

記事を読む

ロマン派の音楽 5

ロマン派の時代「標題音楽」が現れました。 「標題音楽」とは、詩や物語、情景や思想歴史上の事件

記事を読む

弦楽四重奏曲の誕生

弦楽四重奏曲は、古典派の時代に生まれた新しいジャンルです。 弦楽四重奏曲は、交響曲と同じよう

記事を読む

近代の西洋音楽 3「印象主義音楽」

「印象主義音楽」は、20世紀初頭にフランスで生まれました。 音楽で気分や雰囲気を表現しようと

記事を読む

中世の音楽 1

中世(5〜14世紀頃)、音楽はキリスト教の発展と共に進化しました。 古代の教会では、大勢の人

記事を読む

中世の音楽 2

9世紀から10世紀にかけての教会音楽は、グレゴリオ聖歌のような単旋律から多声音楽(ポリフォニー)に

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

  • banner banner banner banner
PAGE TOP ↑