ヴァイオリンのグリッサンド
公開日:
:
ヴァイオリンの小話
「gliss.」と記される「グリッサンド」は、ヴァイオリンの指板に一本の指を置いて、それを滑らせて音程を変える奏法です。
古典派の音楽では、グリッサンドが使われていません。
ある音ともう一つの音を線で結ぶグリッサンドが楽譜に登場するようになるのは、後期ロマン派や近代の音楽以降です。
「ヴィエニアフスキ作曲 オベルタス(マズルカ)」に出てくるグリッサンド。

グリッサンドと似ている「ポルタメント」。
「グリッサンド」はある音からほかの音への経過が重要です。
「ポルタメント」は ほかの音へ到着する寸前のニュアンス(スッと滑りながら到達するような感じ)が大事かと思います。
「グリッサンド」は作曲家が表記します。
「ポルタメント」は演奏者の任意の場合が多いです。
昔の大ヴァイオリニストはポルタメントを巧みに使いました。現在の演奏家は音程をごまかしているように聞こえかねない事もあり、あまりポルタメントを使わないようです。
その「ポルタメント」の練習曲は「マザス 」にあります。

関連記事
-
-
ヴァイオリンの大きさ
ヴィオラ(コントラバスなども)は、楽器によって結構大きさに違いがあります。 それに対して(フル
-
-
バッハ「ガボット」は
「もうずいぶん前区立の中学校の音楽授業で、このバッハ:ガボットを弾いたことがあるんです。 でも、ヴ
-
-
ヴァイオリンの毎日の練習
基礎練習は自分に余裕のあるもので行うと成果が出やすいものです。 (難しい曲は自分の知識のためにやり
-
-
ヴァイオリンの重音チャレンジ
ヴァイオリンは弾く人が自分で音程を作る楽器です。このテクニックを習得出来るかどうかが、ヴァイオリン上
-
-
ヴァイオリンの「運動」
ヴァイオリンの演奏においての「運動」は、ある特定の筋肉の組み合わせが働く事を指します。 この
-
-
ヴァイオリンの基礎練習 2
ヴァイオリンの練習の中でも「筋肉の動き」を見るために、全身が映る鏡を使います。 ビデオを使うのも良
-
-
有名になるヴァイオリニスト
「パガニーニの演奏を聴いた時、私はまだ14歳だったが、すでにヴァイオリンの技術はかなり習得していた
-
-
作曲家を夢中にさせたヴァイオリニスト
1844年スペインのバンブローナ出身のパブロ・サラサーテ。 サラサーテは19世紀半ばから後半
-
-
デイホームでのヴァイオリン演奏
今日は、近くのデイホームで、当教室の(通っていらっしゃる)Mさんのご好意で一緒に演奏させて