ヴァイオリンの「ボーイング」を考える

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「ボーイング」とは、奏者が意思を持って動かす右手の動き、つまり、運弓動作のことです。

ボーイングの要素

ボーイングには「水平運動」と「垂直運動」があります。最初に出会う主なボーイングは「水平運動」で、弦に弓が触れた状態での横の動きをいいます。

それに対して「垂直運動」は弦上の空間を用いた縦の動きをいいます。スピッカート奏法で代表されますが、それだけではありません。音を出す前(弓を弦上に置くまで)の動作、音の語尾(弾き終わった後、弓を弦から離す)動作、あるいは休符の間の弓の位置など、音色をつくるための多くの所作が「垂直運動」に含まれます。

ボーイングは「ただ動かすだけ」ではなく「音を出す」

ヴァイオリンを始めたばかりの頃は「全弓」「先弓」「中弓」「元弓」で弾くこと、テクニック的には「デタシェ」「レガート」などの水平運動が中心になります。

垂直運動である「弾き始め」や「弾き終わり」にまで(特に最初のうちは)なかなか注意が払えません。

ですから、ただ「弓を弦の上において、弓を動かして音を出して、弦から弓を上げる」といった動作の繰り返しになります。

この弾き始めるまでの「弓を弦の上に置いて」と「弦から弓を上げる」という部分にも意識すると、ボーイングが「ただ動かすだけ」から「音を出す」になっていきます。

「弦上に置いた弓を動かす」だけならかなり変な持ち方でも出来ます。

弓は弦の上に乗っているのですから、極端な話、弓を握りしめた状態で弾いても音は出てしまうのです。「変な持ち方でも音は出る」というのが、右手の第一の落とし穴になってしまうことが!「正しい形」で「正しいボーイング」を身につけて行きましょう❢

「開放弦を全弓で美しい楽音で弾く」のが最初の目標です。

これが出来ると、実は音楽的にも技術的にもかなりの段階に進んだことになります。簡単そうに見える全弓ボーイングですが、数多くのテクニックの基礎を含んでいます。プロの演奏家たちが、日常の習慣として「全弓ボーイングの練習」を組み込んでいることが、それを裏付けているでしょう。

なぜ開放弦で練習をするとよいのか?

開放弦を使うのは、ヴァイオリンをしっかり構えていれば、左手の動作がないので右手に意識が集中できるからです。

開放弦を弾く時の、左手の形

親指と人差し指の間にネックを軽く置くか、ヴァイオリンに肩を持ちます。

*演奏姿勢の近いこと。

*ヴァイオリンのニスの塗られた部分に触れないこと。

この2点を考えると「親指と人差し指の間にネックを軽く置く」「軽く挟む」の方がおすすめです。

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ヴァイオリンの肩を持つときは、しっかり持ってしまうとヴァイオリンの響きを止めてしまいますので、軽く押さえる程度にしましょう。

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