ヴァイオリンの消音

公開日: : 未分類

今日の体験レッスンの方の帰り際の質問は「住んでいるところが、防音していないので、静かに音が出せるものはありますか?」というものでした。

騒音などを気にして弾いていると、どうしても弓を持つ手に力が入ってしまうので、そういう場合は便利です。

残念ながら今のところ、ヴァイオリンは、ピアノのような完全な消音は出来ません。

でもいくつかの方法がありますのでご紹介しました。

IMG_3770

 

ヴァイオリンの消音器(サイレンサー)

金属の消音器が、一番音量が小さくなります。

弦から駒に伝わる振動を抑えるために、ある程度重さのあったほうが音量が下がるからです。ただ、金属製は、駒の上にのせているだけなので、うっかり表板の上に落とさないように注意しましょう。

IMG_3772

同じような形のゴム製は、金属製ほど重くないので消音効果は少なめです。ただ、軽い分、長時間弾いても疲れないかもしれません。

IMG_3771

いずれにしても、金属製もゴム製も、弓と弦の接点が見えませんので、練習によっては困る場合もあります。

わりと最近出てきた強力マグネットの消音器。「pianissimo(ピアニッシモ)」というものですが、これは視界もボーイングの邪魔にもならず、消音も結構効果があります。

IMG_3773

サイレントヴァイオリン

サイレントヴァイオリンは、確かに音がかなり控えられ、心置きなくスピードのあるボーイングができます。

重さは本物のヴァイオリンより重く(今はだいぶ軽いのもあるようですが)サイレントヴァイオリンで練習していると疲れやすい気がします。

サイレントヴァイオリンを使って練習する時は「雑音が出ない」つまり丁度良いバランスで弾いているかが分からないことを念頭に置いておく必要があります。

体験レッスンのMさんは「弦の響きが伝わってこないので、サイレントヴァイオリンはちょっと違うかなと思いました。」とおっしゃっていました。

 

体験レッスン模様

Mさんはヴァイオリンを構えたり、弓を持ったり、弓の体操もスーッとできました。感覚をつかむのが上手な方です。何より「ヴァイオリンをずーっとやってみたかったんです。」という気持ちが、ヴァイオリンと「仲良しになる」のに大きく貢献しているかのようでした。

「なんだか、とってもいいですね!わあ、どうしよう。ほんとうにヴァイオリン、いいですね!」

聞いている私(講師)もすっかり嬉しくなってしまいました☺

体験レッスンの最後に「ゼーリング」の教本から開放弦を使ったアンサンブルをやりました。Mさんは、とても初めてヴァイオリンを持ったとは思えないほど優しい音でヴァイオリンを奏でていました♫

 

 

関連記事

今日は「2019 クリスマスコンサート」です

今日は「クリスマスコンサート」です。 嬉しいことに、今は雲ひとつない晴天。 会

記事を読む

自分に合ったヴァイオリン曲

自分に合った曲(その曲が演奏家のキャラクターに合っている)というのは、意外なことに演奏家自身が分かっ

記事を読む

ヴァイオリンレッスン15回目

「先生、弓の体操忘れています♫」 そうでした☺ 弓の体操の次はHAUCHARDです。

記事を読む

ヴァイオリンが身体になじんで

ヴァイオリンを持ち始めておよそ半年。 「最初の頃より自然な音になってきた気がします。」とニッコリした

記事を読む

休符も「音楽」

演奏で「休み」と呼んでいる「休符」。音楽は、音を出しているのと同じくらい、音を出していない「間」の時

記事を読む

ボーイングを工夫

ボーイングをどうするかを決める時に大切なポイントは 「自分が その曲をどんなふうに表現したいか

記事を読む

ヴァイオリン練習は「カラオケ店」で

ご自宅では「基本的に楽器練習は出来ない」Cさん。 ヴァイオリンの音無しでできる練習以外は、カラ

記事を読む

no image

ヴァイオリンの左手の指 1

ヴァイオリンの左手の指をスムーズに…つまり、分離・独立させるには、ポイントを押さえてトレーニングする

記事を読む

今週はヴァイオリン練習頑張ったね!

レッスン室に入りながら、「今週は練習頑張ったよね、J君!」とお母様のKさん。 先週は思ったほど練習

記事を読む

ヴァイオリンのボーイング「指弓」

ヴァイオリンのボーイングには、いろいろなテクニックがあります。 「サルタート」は短く切るように

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

  • banner banner banner banner
PAGE TOP ↑