フランスのヴァイオリン曲
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最終更新日:2015/09/06
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今日は「ショーソン作曲:ポエム」を勉強中のKさんと、音楽大学の先生のレッスンを受けに行ってきました。
知識も経験も、ケタ違いに豊富な先生の、充実したレッスンでした。
レッスンの最後に先生がおっしゃった
「フランスの音楽」のこだわり。
バッハ、モーツァルト、ベートーヴェンの時代の音楽は「ヴァイオリン奏法に決まりがある」けれども、ロマン派以降の音楽は自由がある。
ただ、フランスという国は、同じメロディーは、絶対に同じに弾かないという「こだわり」がある。同じメロディーを違う指使いで弾き、それぞれの指の特徴で違いを出したりもする。
また、同じ演奏家でも、コンサートごとに違う指使い弓使い、解釈で弾くというのも良い。
聞くと「なるほど」と思い、その重み(重要性)を感じます。
それは、そのことを教えて下さった先生が、実際にこの曲を、ヴァイオリンの大家の先生のレッスンを受け、またたくさんのヴァイオリニストの演奏を聴きこんでいらっしゃるからです。
レッスンのヒトコマ
まずは、楽譜の出版社、弓付けの先生の特徴から。
私達(Kさんと講師の私)の楽譜は、インタナショナル版。弓付は、フランチェスカッティ。
Kさんは、ペータース版、弓付がカール・フレッシュのも持っていらっしゃいます。「両方とも良いです。」とおっしゃった先生でしたが、その版を使う時の注意点も教えて下さいました。
例えば、フランチェスカッティは、大きなホールのステージ上でのボーイングなので、ボーイングはかなり返しています。オリジナル版が、ひとつのボーイングのものを、ダウン(下げ弓)アップ(上げ弓)とに分けているそうです。
そうしても構わないけれども、気をつけるのは、弓の返しの時に、音に起伏が生じないようにすることが大切だそうです。
この「起伏のない弾き方」は、この曲の冒頭では重要です。
作曲者のショーソンは、この曲を作った年にガンを告知され(当時は、医療も今とはだいぶ違い)いつまで生きれるのか分からない、そんな時期でした。
つまりこの「ポエム」は、華やかな音楽ではなく、地味…音楽的には豊かでも…。
したがって、ヴィブラートもかけないか、かけてもほんの少し。
指使いも、いろいろなものを、教えて下さいました。音色を考えて、この指使い。グリッサンドの工夫のための指使い。ポジション移動のリスクを念頭に置いた指使い。フランチェスカッティは、大きな手の持ち主だったので、彼お指使いは、手の小さな人には向かない場合があるので気をつけた方が良いそうです。
実にヴァリエーション豊富で、一度のレッスンで聞いてしまうのがもったいない!私の楽譜はみるみるうちに「書き込み」でいっぱいになってしまいました。
今週末いらっしゃるKさんのレッスンの前までに、研究しておきますね!
(楽譜は、先生のお勧めのヘンレ版か、ブライトコプフ版の購入したいです☺)
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