バロック・ヴァイオリン

公開日: : ヴァイオリンの小話

ヴァイオリンは19世紀以降に、より大きく強い音が出るように改造されました。改造された楽器(そして新しく作られた楽器も含め)を「モダン・ヴァイオリン」、それ以前の楽器(そしてそのコピー)を「バロック・ヴァイオリン」と呼んでいます。

バロック・ヴァイオリンが中心だった時代 : バロックや古典派音楽の時代は、王宮や貴族の邸宅が中心でした。19世紀に、市民社会の成立により、コンサートは1000人を超えるホールで行われるようになりました。それに伴って、楽器も繊細で優雅な音が出るものより、大きくてしっかりとした音が出るものが好まれるようになっていきました。ストラディヴァリスなどの銘器は年を経ると段々と木の化学変化によって質が上がり…四季の温度変化による膨張と伸縮の繰り返し&人は弾き込む振動によって楽器自体のひずみが減ってきます。そして、解体修理も可能なので、古い銘器は改造されました。

上の絵を見てもお分かりなると思いますが、ヴァイオリンは元来 顎で挟まず、肩に乗せ、左手で支えて弾く楽器でした。

また、弓は「背中を丸めたような、弓形」で、元弓と先弓では音が弱く、真ん中で強い音になっていました。そのためバロック・ヴァイオリン奏法では「中膨らみの音」が特徴的です。

 

今日レッスンだったMさんは、バロックヴァイオリンが大好きだそうで、よく聴いているそうです♫

関連記事

ヴァイオリンのボーイング練習に

昨日いらした生徒さんが 「ヴァイオリンは最初に習得することがたくさんありますね!」 と、言って

記事を読む

ヴァイオリンの練習 28

「ヴァイオリンの練習は夜10時30分から11時30分までの時間にする事が多いです。 ほとんど毎日す

記事を読む

ヴァイオリンのフィンガリング

フィンガリングについては、まず始めにどんな可能性があるかを考えます。フィンガリングは最大10個くら

記事を読む

楽器なしのヴァイオリン基礎練習

長期出張(数日〜数週間)のあるお仕事のMさん。 荷物の量も(周りの人のことも)考えて、ヴァイオリ

記事を読む

ヴァイオリニストのサラサーテ

サラサーテといえば「新しいヴァイオリン教本 6巻」にも出てくる「ツィゴイネルワイゼン」を思い出す方

記事を読む

ヴァイオリンのチューニング

ヴァイオリンのチューニング(調弦)はA線から始めます。 A線とD線を5度の音程に合わせます。

記事を読む

教則本で有名なヴァイオリニスト 2

ヴァイオリンを習い始めて、ある程度上達を目指す人達が練習する教則本は 「カイザー(1815〜1888

記事を読む

ヴァイオリンのリズム

「付点音符が甘くなる」「シンコペーションが分からなくなる」「テンポが安定しない」「複雑なリズムが読

記事を読む

演奏する作品を知ること

「今取り組んでいる」または「これから弾いてみようと思う」曲を、もっと「その曲らしく弾きたい」時は、

記事を読む

ヴァイオリンの渦巻き(スクロール)

ヴァイオリンのネックの先の渦巻きは、音響的な面からみると特別な役割は持っていません。なくても音にはほ

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

  • banner banner banner banner
PAGE TOP ↑