ヴァイオリン奏法
公開日:
:
ヴァイオリンの小話
私(講師)の恩師の師でもある「イヴァン・アレクサンドル・ガラミアン(1903〜1981)」。
ガラミアンは、アルメニア人の両親のもと、隣国ペルシャのタブリーズに生まれました。2歳の時に家族と共にモスクワに移住して アウアーやその弟子たちの流れを汲む名教師に学んだ後、パリで弦楽四重奏の大家でもあるリュシアン・カペー(1973〜1928)の薫を受けました。
歌や弦の演奏を得意とするアルメニア人の血をひき、ロシアの強じんな奏法を体得した上で 理知的なフランスの流儀、室内楽の精髄を学んだガラミアン。
ヴァイオリンを習っている人にとっては、教則本や音階、楽譜を通じてもおなじみの名前です。
アメリカのカーティスとジュリアードで教えたガラミアンのレッスンは、とても厳しいものだったそうで、大人やすでにプロ活動しているヴァイオリニストに対しても、効果的な基礎練習と その重要性を説いていました。
また、その人にとって最も美しいボーイングを見つけることにも苦心し、
「右手が的確な位置で『自由』になれば、力むことなく美しい音が出せるようになり、あとは楽譜に忠実に演奏すれば良い。そうすれば古典派だろうとロマン派であろうと、楽曲のスタイルが自然に浮かび上がってくる。曲が自分で呼吸をするようになる」と語ったそうです。
関連記事
-
-
ヴァイオリニストの系譜 1
「自分で弾いている曲の作曲家の系譜は知っていた方が良いです。」と音大の先生もおっしゃっています。
-
-
ヴァイオリンのアゴ当て
「ヴァイオリンの響きを止めずに、通常二本の金具を一本にしたアゴ当てを購入してみました。」 と
-
-
ヴァイオリン練習のコツ
楽器の習得には「練習する」という努力が欠かせません。 その「努力=一生懸命やる」には2種類あり
-
-
「ヴァイオリン」の名称起源
ヴァイオリンの音楽が最初に発展したのはイタリアで、イタリア語ではこの楽器を「violino(ヴィオ
-
-
ヴァイオリンのボーイング練習に
昨日いらした生徒さんが 「ヴァイオリンは最初に習得することがたくさんありますね!」 と、言って
-
-
ヴァイオリンの音階練習
ヴァイオリンを始めてしばらくすると…「HAUCHARD」の最初の教本が終わると同時に始める「小野ア
-
-
ヴァイオリン曲を仕上げていくポイント
取り組んでいる曲の練習で大切なのは、難しいところを 取り出して、そこだけさらう事です。 楽譜を
-
-
ヴァイオリン演奏を音楽的に
音大時代の友人ピアニストの一言。 『自分が頑張って弾く、のではなく音楽に語らせなさい、とはよ
- PREV
- クリスマスコンサート無事終了
- NEXT
- ヴァイオリンで元気アップ!