ヴァイオリンのヴィブラート

公開日: : 未分類

Mちゃんは、幼い頃からヴィブラートのかかっていないヴァイオリンの音色が好きだったようで

「ヴィブラートをやってみますか?」

と何度か聞いた時も

「そのうちお願いします。」

という答えでした。

Mちゃんのヴァイオリンは、ヴィブラートなしでも澄んだ音色です。今弾いている曲は「ローデ作曲  コンチェルト」。中間部分のソロは、ゆっくりしたテンポの全音符で始まります。

「ちょっとヴィブラートをやってみますか?」

「はい、ヴィブラート、やってみます!」

アーノルド・スタインハートというグァルネリ四重奏団の第一ヴァイオリン奏者は、ヴィブラートについてこんなことを語っています。

ヴィブラートは奏者によって絶えず使用されています。しかし十分に考えて使われてはいません。この素晴らしい技術についてはほとんど書かれることはありません。弦楽器の奏法において最もおろそかにされている要素の一つであり、音楽性にとって重要だと考えられていないのです。奏者はバランスのよくとれた、ほどよい速さでよい響きを出してヴィブラートが出来ていると思いがちで、彼らがしなければならないことは全て出来たものと思いがちです。しかしそれは実際には、ヴィブラートの習得への第一歩に過ぎません。例えば、奏者が適切な速さでいつもヴィブラートを使用していることで、その技術を発展させたと考えているとしましょう。でも彼らは音楽的な演奏に何も付け加えてはいないのです。こうしたヴィブラートは、それを全くかけないでやるよりいいとはいえません。つまり、ヴィブラートというのは、歌わせるパッセージや長い音に変化と色彩を与えるためなのです。

関連記事

スプリング・コンサートに向けて 1

「昨日は素晴らしい演奏のリサイタルにお招きいただき、本当にありがとうございました。とても楽しませて頂

記事を読む

ヴァイオリンのレッスンを休まずに

3日前に引っ越したばかり、そして3カ月の赤ちゃんも一緒のRさんは、今日もレッスンに笑顔で来てくれまし

記事を読む

ヴァイオリンの練習

ヴァイオリンを弾くためには『テクニック』が必要です。 この『テクニックを習得』するために、『練

記事を読む

明けましておめでとうございます

昨年中は大変お世話になり本当にありがとうございました。 本年も どうぞよろしくお願い申し上げま

記事を読む

ヴァイオリンのトリル

ヴァイオリンのトリルを美しく弾くポイントは「トリルを入れる指だけを上下に動かす」ことです。その時、そ

記事を読む

ヴァイオリン選び

今日ヴァイオリンレッスンスタートのKさん。 ヴァイオリン選びも楽しんで、ネットでも調べてみたそ

記事を読む

ヴァイオリンレッスン 10回目

忙しい毎日を過ごしているMさん、それでも笑顔いっぱいでレッスン室に入ってきます。 弓の体操に続

記事を読む

ヴァイオリンコンサートを聴く

先日の娘が参加した発表会には、当教室を卒業した生徒さんや、孫弟子さんたちも演奏しました。お互いに演奏

記事を読む

ステージ(コンサート)でのヴァイオリン演奏

ヴァイオリンに限った事ではないと思いますが、楽器を勉強している人なら誰でも経験する「ステージ(コンサ

記事を読む

ヴァイオリン教室の窓磨き

  今日は、お天気も爽やかで気持ち良い朝でしたので、思い切って「窓磨き&網戸洗い」を

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

  • banner banner banner banner
PAGE TOP ↑