ヴァイオリン(ヴィオラ)の肩当てとあご当て
公開日:
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最終更新日:2015/05/21
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1ヶ月の一時帰国を利用してヴィオラのレッスンを希望していらしたMさん。
ヴィオラを構えてみたところ「なんだか、しっくりこない」。当教室にあるいくつかの肩当てとあご当ても試してみても首をかしげています。結局楽器屋さんに、いろいろな肩当てとあご当てを持ってきてもらいました。
そして試してみて「やっと しっくりきました。良かったです!」と本当に嬉しそうな笑顔になりました。
さて、ここで「肩当て」と「あご当て」についての小話。
肩当て
肩当てにはたくさんの種類があります。人の体型は様々で、首や腕の長さ、ての大きさも違います。手が小さいとハイポジションが届きません。そこをカバーするのに肩当ては重要なアイテムとなります。身体の軸をまっすぐにしてヴァイオリン(ヴィオラ)を持ち、身体に合う肩当てを探しましょう。
まず肩当ては、肩と、ヴァイオリンの隙間を埋めるものと考えましょう。決してヴァイオリンが落ちるのを防ぐものではありません。ヴァイオリンを支えるのは左手です。肩当てはあくまでも「補助用具」ととらえて下さい。どれを選んだらよいのか分からないという人は、一般的な肩当ての「KUN」を選ぶと良いでしょう。多くの人に使いやすいものですので、おすすめです。(オーケストラのヴァイオリン&ヴィオラ奏者の9割以上は「KUN」を使っています)
あご当て
あご当ては、主に3種類あります。
ガルネリ型
一番多く使われているのは、ガルネリ型です。一般的体型にフィットします。最近のお手頃価格で人気の「カルロ・ジョルダーノ」も、このガルネリ型のあご当てがついています。
カウフマン型
テールピースをまたがないタイプです。カウフマン型の金具が首や肩周りの骨に当たって痛い場合や、ハイポジションに手が届きにくい場合などにはこちらがおすすめです。
フレッシュ型
テールピースの真上にあごをのせるタイプです。これは高さがあるので、首が長い人、または肩当てを使用しない人に向いています。
あご当てがゆるんできたら
あご当てがカタカタと動く時は、ネジがゆるんでいるか、楽器との設置面が合っていないサインです。まずは、金具をしめてみて(ヴァイオリン専用の金具をしめる道具があればそれで、なければ、髪をとめるアメリカピンを楽器を傷つけないよう充分注意して代用)、それでもまだ動くようならば、弦楽器店に相談しましょう。
アレルギー体質の方は
あご当て、テールピース、ペグ、エンドピンの4つは「フィッティング」と呼ばれ、同じ材質のものでセットされているのがほとんどです。主な材質は「つげ」「黒檀」「ローズウッド」の3種類です。お手頃価格のものはプラスティック製が多いです。材質によって音が変化するため、弦楽器店が販売するさいには「この楽器にはこの材質が合う」と判断されたものがセットされています。
注意が必要なのは「ローズウッド」です。ローズウッドは肌が弱い人にとってはかぶれやすく、金属アレルギーの人には合わない場合が多いようです。ローズウッドのフィッティングがセットされているヴァイオリンを弾いた後に、首や手指にトラブルが起こったら、アレルギーを疑いましょう。
また、金属アレルギーの人にとってはあご当ての金具も要注意です。ハンカチをあてるなどの対策の他に、チタン材質の金具に交換する方法があります。高価ですので、弦楽器店に常時在庫があるものではありませんが、相談すれば取り寄せてもらえます。
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