手の小さい人が弾きやすいヴァイオリン曲
公開日:
:
未分類
アメリカでお世話になったBlair Music School(ブレア音楽院)のC.Teal(ティール)先生に、「今度のリサイタルに弾く曲で何か良いのはありませんか?」と聞いたところ、「君は手が小さいから、クライスラーを選ぶと良いと思う。彼も手が小さかったんだ。」と教えてくれました。
その時以来、クライスラーは私にとって親しみのある大事なレパートリーになりました。
「愛の喜び」「愛の悲しみ」「ウィーン奇想曲」「美しきロスマリン」「中国の太鼓」‥。クライスラーの小品は、バロックなど古い時代の作曲家の作風を真似していて、それでいて19世紀末特有のロマン的なものも感じられます。
クライスラーは20世紀前半を代表する大ヴァイオリニスト。1875年にウィーンに生まれました。
クライスラーのお父さんは、医者でアマチュアのヴァイオリニスト。そのお父さんからヴァイオリンを教わりました。
7歳でウィーン音楽院に入学。10歳で1等賞で卒業。そしてパリ音楽院に入り、12歳で1等賞で卒業。さらに、医学部に進み、医者の資格もとりました。兵役を終えた後に演奏活動をはじめ、大成功。レコーディングもたくさん行っています。
私もクライスラーの残した録音全集を持っていて、時折聴きます。
「表現性に富んだ独特のヴィブラートやポルタメント、優美な歌を紡ぐボウイング、甘美な音色」が特徴のクライスラーの演奏です。とても品のある演奏‥甘いノスタルジーというのがぴったり。機会があったら、是非聴いてみて下さい。
そして、手が小さかったり、あまり指の間を広げるのが得意でない方も、クライスラーの作品を弾いてみて下さい。
関連記事
-
-
ヴァイオリン練習の前に
「いかに集中して練習出来るか」は結構重要なことです。 スーッと集中できる時と、なかなか集中出来
-
-
春休みのヴァイオリン
普段は学校や部活で忙しい中学生。学年末テストも無事終わり、3月&春休みに集中レッスンに来てい
-
-
生徒さんオススメの本
昨日いらしたKさんは、先月楽器店で見つけた「正しい楽譜の読み方」という本を持ってきて下さいました。
-
-
軽井沢「大賀ホール」で
とても嬉しいことに、今年の夏に軽井沢にある「大賀ホール」でオーケストラのエキストラのお仕事をいただき
-
-
なつかしいヴァイオリンの生徒さんから
昨夜(たぶん20年以上も前の)生徒さんのHさんからお電話がありました! Hさんは、音楽大学ピア
-
-
毎日ヴァイオリンは練習しています
「毎日ヴァイオリンは、練習しています。」 とニコニコ顔のAさん。先週のレッスンの後、ヴァイオリンの
-
-
ヴァイオリン教室の窓から
昨日ツボミだった金木犀(キンモクセイ)の花が咲きました。 朝日を浴びて
-
-
「サマーコンサート」に向けて 12
「サマーコンサート」まで、あと一週間前になりました。リハーサル形式のレッスンが続いています。
-
-
ヴァイオリンのトリル
ヴァイオリンのトリルを美しく弾くポイントは「トリルを入れる指だけを上下に動かす」ことです。その時、そ
- PREV
- ヴァイオリンの弓の持ち方とサウンディングポイント
- NEXT
- 大ヴァイオリニストのスピーチ