名ヴァイオリニストのパガニーニ

公開日: : ヴァイオリンの小話

皆さんは「パガニーニ」をご存知ですか?

ヴァイオリンに興味のある方でしたら名前くらい聞いたことがあるかもしれません。

ニコロ・パガニーニは、1782年イタリアのジェノヴァに生まれ(1840年フランスのニースで没し)ました。

長身で腕も長く、指はクモの足のようでした。

また、その指は非常にしなやかな関節と強力な筋肉でできていました。ファーストポジションに手を置いたままサードポジションを弾く事が出来ました。

肩は幅広く、筋肉が柔らかだったので、あご当てなどを使う必要が全くなかったといいます。

パガニーニは「あご当てを使わずにヴァイオリンを演奏した最後の名ヴァイオリニスト」とも言われています。

5歳の頃からヴァイオリンを習い始め、13歳の時には、すでに人から学ぶものはないほどに上達していました。

パガニーニは、それまで誰も思いつかなかったような奏法を考えて、自ら練習曲を作って新技法の習得に励みました。「24のカプリス」などです。フラジオレット、重音奏法、左手のピッツィカートなどの特殊テクニックは、パガニーニによって極限まで磨き上げられました。

「ラ・カンパネラ」のメロディは、同時代、後世の作曲家も刺激して「パガニーニの主題による〜」という曲もたくさんあります。

パガニーニのコンサートは大変な人気だったという事が描かれている絵

また、歴史上、多分最高の「ヴァイオリンコレクター」は、パガニーニだと言われています。

1994年、に日本音楽財団がアメリカワシントンのコーコラン美術館から「パガニーニセット」と呼ばれる弦楽四重奏用のストラディヴァリスの4挺のストラディヴァリスを購入した時の値段は1500万ドルだそうです。

パガニーニの曲を弾き始めると、とにかく左手指を開く開く(*≧∀≦*)…音階練習でオクターブを1(人差し指)と3(薬指)、2(中指)と4(小指)でとる練習が役立つ感じです。

パガニーニの作品は「ほど遠い存在」に感じるものも多いですが、、スズキメソッドの初級本にもパガニーニ「妖精の踊り」の曲が入っています。軽やかで華やかなヴァイオリン曲です。

皆さんもパガニーニに親近感を持って何かを学びとってくださいませね♪

関連記事

ヴァイオリンの運弓は

弓を持つ時、当教室では 「手指の末関節に弓を乗せて親指をフワーッと丸みを帯びた感じにして、指先

記事を読む

ヴァイオリンの練習 8

「ヴァイオリンの練習は、娘の(ヴァイオリン)練習が終わったあとしています。 午前中など、時間のある

記事を読む

ヴァイオリンのポジション移動

「ヴァイオリンの指板は見る通り、およそ30cmくらいの長さしかありません。 しかし、ヴァイオリンが

記事を読む

バロック・ヴァイオリン

ヴァイオリンは19世紀以降に、より大きく強い音が出るように改造されました。改造された楽器(そして新し

記事を読む

ヴァイオリン練習 5

「最近は朝少しと夜で1日2回練習するようにしています。 1回の時は1時間、まとめて1時間30分する

記事を読む

(ヴァイオリンを含めて楽器の)ピッチ

ピッチ(ヘルツ)の世界標準ができたのは、第二次世界大戦後のことです。1955年、国際標準化機構(IS

記事を読む

ヴァイオリンのリズム

「付点音符が甘くなる」「シンコペーションが分からなくなる」「テンポが安定しない」「複雑なリズムが読

記事を読む

ヴァイオリン譜の標識

ヴァイオリンに限ったことではありませんが「音楽標識を正しく理解する…もとの意味を知る」と、表現力を

記事を読む

「ヴァイオリン」の名称起源

ヴァイオリンの音楽が最初に発展したのはイタリアで、イタリア語ではこの楽器を「violino(ヴィオ

記事を読む

ヴァイオリニストの系譜 3

ドイツでは、ルイ・シュポーア(1784〜1859)が重要な役割をしています。シュポーアの門下には、フ

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

This site uses Akismet to reduce spam. Learn how your comment data is processed.

  • banner banner banner banner
PAGE TOP ↑