バロック・ヴァイオリン
公開日:
:
ヴァイオリンの小話
ヴァイオリンは19世紀以降に、より大きく強い音が出るように改造されました。改造された楽器(そして新しく作られた楽器も含め)を「モダン・ヴァイオリン」、それ以前の楽器(そしてそのコピー)を「バロック・ヴァイオリン」と呼んでいます。
バロック・ヴァイオリンが中心だった時代 : バロックや古典派音楽の時代は、王宮や貴族の邸宅が中心でした。19世紀に、市民社会の成立により、コンサートは1000人を超えるホールで行われるようになりました。それに伴って、楽器も繊細で優雅な音が出るものより、大きくてしっかりとした音が出るものが好まれるようになっていきました。ストラディヴァリスなどの銘器は年を経ると段々と木の化学変化によって質が上がり…四季の温度変化による膨張と伸縮の繰り返し&人は弾き込む振動によって楽器自体のひずみが減ってきます。そして、解体修理も可能なので、古い銘器は改造されました。
上の絵を見てもお分かりなると思いますが、ヴァイオリンは元来 顎で挟まず、肩に乗せ、左手で支えて弾く楽器でした。
また、弓は「背中を丸めたような、弓形」で、元弓と先弓では音が弱く、真ん中で強い音になっていました。そのためバロック・ヴァイオリン奏法では「中膨らみの音」が特徴的です。
今日レッスンだったMさんは、バロックヴァイオリンが大好きだそうで、よく聴いているそうです♫
関連記事
-
-
ヴァイオリン譜の標識
ヴァイオリンに限ったことではありませんが「音楽標識を正しく理解する…もとの意味を知る」と、表現力を
-
-
有名になるヴァイオリニスト
「パガニーニの演奏を聴いた時、私はまだ14歳だったが、すでにヴァイオリンの技術はかなり習得していた
-
-
ヴァイオリンのヴィブラートの効果
ファーストポジションの音程が安定して、サードポジションに馴染んできた頃に始めるヴィブラート。
-
-
ヴァイオリンの弓を持つ右手指
ヴァイオリンの弓を持つ右手の指には、それぞれの役割があります。知っておくと役に立つかと思います。
-
-
ヴァイオリンのリズム
「付点音符が甘くなる」「シンコペーションが分からなくなる」「テンポが安定しない」「複雑なリズムが読
-
-
ヴァイオリンのボーイング練習に
昨日いらした生徒さんが 「ヴァイオリンは最初に習得することがたくさんありますね!」 と、言って
-
-
ヴァイオリンのボーイングで
ヴァイオリンを弾いていて「もっと、思ったような音楽表現が出来たら良いなあ。」と感じたら、 『ボーイ
-
-
ヴァイオリンの練習 27
「ヴァイオリンの練習は、夜子供たちの事が終わって余裕のある時にしています。」 と、Cさん。
- PREV
- ヴァイオリン(音楽)教育は
- NEXT
- ホール演奏に向けて 4