ヴァイオリンの演奏スタイル

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「ジョゼフ・ジンゴールド」は、私(講師)がアメリカで3年半レッスンを受けたブレア音楽院のティール先生の先生。

ロシア系のアメリカのヴァイオリニストで、1926年にニューヨークでデビューした後、ブリュッセルでイザイに師事し、その後トスカニーニのNBCオーケストラのヴァイオリン奏者となり、1930〜40年代にはデトロイトとクリーヴランドの両交響楽団のコンサートマスターをつとめ、室内楽奏者としても活躍。60年にはインディアナ大学の教授となり(ティール先生がレッスンを受けていた頃)、70年からはパリ音楽院で毎年マスター・クラスを開いています。日本の音楽大学でも教えていたことがあるそうです。

その「ギンゴールド先生」の興味深い話をひとつご紹介します。

「今日のヴァイオリニストたちが達成してきた足跡を考えてみよう。イザイやフーベルマン、ティボーなどのような偉大な演奏家たちが過去に輩出し、彼らはそれぞれ異なった弾き方をしていた。彼らは偉大な才能とスタイルを持っていた。しかしもし彼らが今日の時代を生きたら、われわれの時代とその趣味に対応した演奏をしただろう。われわれは過去にとどまっていることはできない。過去は偉大な時代であり、現代はそれよりも劣っていると考えるのは間違いである。スタイルも演奏家も変わっていくものである。今日では、確かに学究的になっているが、私が言いたいのは、たとえば若い人たちがバッハを勉強する時に、どのエディションを使えばいいのかについても特別な関心を持っているということである。モルデントやトリルやフレーズ、そしてフーガの主題が戻ってくるときに、その前の和音を短くすべきかなどに気むずかしいのである。そういうことを充分に考えるのである。何年も前には、そうではなかった。2つのことだけが重要だった。美しさと響きである。」

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