ヴァイオリンでバッハ

公開日: : 未分類

「バッハには、ヴァイオリン奏法の基本がいっぱい入っていますから、とても良い勉強になります。」

これは今年のコンクール講評でも、先日聴講したレッスンでも聞いた(ある程度勉強した方には常識になっているかもしれませんね?)お話です。

ヴァイオリンの基本的な弾き方を習得するには、バッハは最高の教材の中のひとつなのです。

 

昨日レッスンにいらしたKさんも「バッハ作曲 無伴奏パルティータ第1番」に取り組んでいらっしゃいます。

IMG_6972

まず、カール・フレッシュの音階教本で h-moll(パルティータ第1番と同じロ短調)を一通り弾いてから…耳と手指の調子を整えて…バッハに進みました♫

パルティータの1番は、冒頭の和音から上手に響かせるのに工夫がいります。弓を持つ右腕をしなやかに動かすようにすると、うまくいきやすいと思います。

Kさんは優しい音で弾いていらっしゃいます。

 

ヴァイオリンの教本にも、バッハ作曲の曲がありますよね♪

バッハの曲を「バッハらしく弾く」ポイント。

*弓のスピードは、必要以上に速くしない。(スピードを利用した音は、ヴィヴァルディなどの他の作曲家より少ない)

*ボーイングは、途中でふくらまない(音量が途中で大きくなってまたしぼむというのは基本的にない)

*音程は、出来る限り純正調を目指す。

*ヴィブラートは、響きを豊かにする程度で、幅は少なめに。清潔感のある音色。

*一つのメロディーに2声部ある場合は、声部ごとに音質を変える。

(この他にも、まだあるかと思います。)

ヴァイオリンの専門家を目指す(プロ並みの演奏を目指す)人は、バッハは日課かもしれません。

(例えば)音楽学校の生徒のヴァイオリンの練習メニューは、

1.ウオーミングアップ(セヴシックなど)

2.音階(スケール)

3.エチュード(練習曲)

4.バッハ(大抵の場合、無伴奏ソナタ&パルティータ)

5.コンチェルトやソナタ

6.室内楽やオーケストラ

という具合にしている人も多いと思います。

ずいぶん前の話ですが、アイザック・スターンという20世紀を代表するヴァイオリニストの公開レッスンで、スターンが受講生に「今日弾く予定の曲の前に、まず今練習しているバッハを弾いてみなさい。」とおっしゃいました。もちろん、その受講生は、バッハの無伴奏ヴァイオリンソナタを素晴らしく演奏し、スターン先生は嬉しそうでした。

image

関連記事

ヴァイオリンの弓先をしっかり

弓先は音が抜けやすい ヴァイオリンの弓元は右手が弦に近いので重みがかけやすく、それに比べて弓先は、

記事を読む

明けましておめでとうございます

昨年中は大変お世話になりありがとうございました。 本年もどうぞよろしくお願い申し上げます♪

記事を読む

親子でヴァイオリン

昨日、3歳の女の子が久しぶりのレッスンにやってきました。4ヶ月前に若~いお母さんと一緒にヴァイオリン

記事を読む

お盆明けのヴァイオリンレッスン

一週間のお休みでしたが、なんだか久しぶりな感じです。 生徒さん皆様、それぞれ盛りだくさんのバケ

記事を読む

ヴァイオリンを鳴らすには

「右も左も(両腕が)柔らかい状態で、ヴァイオリンの音が大きい。これが理想的です。腕が硬いと、出るおと

記事を読む

新しいタイプの曲に

先月の「サマーコンサート」では「バッハ作曲 ソナタ第2番 アンダンテ」を演奏なさったKさん。今年の「

記事を読む

良いヴァイオリン

ヴァイオリンは自然の木材から作られている楽器です。 一本の同じ木から切り出された木材を使って、

記事を読む

コンサートの前日♫

Nちゃんは、明日コンサートで演奏なさる予定です。 演奏曲目は聴衆の方々に喜んで頂けるようにと「

記事を読む

コンサートでのヴァイオリン演奏

「初めてのコンサートで緊張しましたが、自分では50%くらい弾けたかなと思います。」と、Rさん。

記事を読む

次のコンサートに向けて 2

Mちゃんは、先日の「スプリング・コンサート」で「ウィニアフスキー作曲 オベルタス」の前半部分を弾きま

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

  • banner banner banner banner
PAGE TOP ↑