ヴァイオリンでバッハ

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「バッハには、ヴァイオリン奏法の基本がいっぱい入っていますから、とても良い勉強になります。」

これは今年のコンクール講評でも、先日聴講したレッスンでも聞いた(ある程度勉強した方には常識になっているかもしれませんね?)お話です。

ヴァイオリンの基本的な弾き方を習得するには、バッハは最高の教材の中のひとつなのです。

 

昨日レッスンにいらしたKさんも「バッハ作曲 無伴奏パルティータ第1番」に取り組んでいらっしゃいます。

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まず、カール・フレッシュの音階教本で h-moll(パルティータ第1番と同じロ短調)を一通り弾いてから…耳と手指の調子を整えて…バッハに進みました♫

パルティータの1番は、冒頭の和音から上手に響かせるのに工夫がいります。弓を持つ右腕をしなやかに動かすようにすると、うまくいきやすいと思います。

Kさんは優しい音で弾いていらっしゃいます。

 

ヴァイオリンの教本にも、バッハ作曲の曲がありますよね♪

バッハの曲を「バッハらしく弾く」ポイント。

*弓のスピードは、必要以上に速くしない。(スピードを利用した音は、ヴィヴァルディなどの他の作曲家より少ない)

*ボーイングは、途中でふくらまない(音量が途中で大きくなってまたしぼむというのは基本的にない)

*音程は、出来る限り純正調を目指す。

*ヴィブラートは、響きを豊かにする程度で、幅は少なめに。清潔感のある音色。

*一つのメロディーに2声部ある場合は、声部ごとに音質を変える。

(この他にも、まだあるかと思います。)

ヴァイオリンの専門家を目指す(プロ並みの演奏を目指す)人は、バッハは日課かもしれません。

(例えば)音楽学校の生徒のヴァイオリンの練習メニューは、

1.ウオーミングアップ(セヴシックなど)

2.音階(スケール)

3.エチュード(練習曲)

4.バッハ(大抵の場合、無伴奏ソナタ&パルティータ)

5.コンチェルトやソナタ

6.室内楽やオーケストラ

という具合にしている人も多いと思います。

ずいぶん前の話ですが、アイザック・スターンという20世紀を代表するヴァイオリニストの公開レッスンで、スターンが受講生に「今日弾く予定の曲の前に、まず今練習しているバッハを弾いてみなさい。」とおっしゃいました。もちろん、その受講生は、バッハの無伴奏ヴァイオリンソナタを素晴らしく演奏し、スターン先生は嬉しそうでした。

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