ヴァイオリンをお勧めする理由
その昔からヴァイオリンは英才教育に使われていたそうです。
アインシュタイン・ファクターという本の中では「初見で楽譜を読む訓練や絶対音感がつく訓練によってIQが永続的に10ポイント上げられる」と書かれています。
ヴァイオリンを演奏するということは
①楽譜を見て
②脳がその情報を理解して身体の各部に指令を出し
③指をコントロールしてヴァイオリンを弾き
④イメージどおりの音になっているか耳で確かめつつ、目は次の音符を追いかける
この4つの動作の流れを瞬間的に連続して行っています。
ヴァイオリンの上手な人の脳は、ワーキングメモリーと呼ばれている能力が発達し、演奏時に両手をコントロールするので、脳全体が活性化するのだそうです。
ここで、私なりにヴァイオリンが大人の趣味にお勧めの理由を書いてみたいと思います。
1つめの理由 1人でできる
大人になって趣味でできるものってたくさんあります。人生を豊かにするものであれば、私はどんな趣味もお勧めします。やっぱりいつでも生き生きと楽しく過ごしている人は何歳になっても魅力的ですよね。
私がヴァイオリンお勧めする理由の一つめは、1人でできるということ。これは意外に重要かなと思います。1人でできる良さは、あまり上手じゃなくても周りの人に気兼ねなく練習できるということですね。時には夢中で練習したり、時にはちょっと飽きてきたのでほとんど練習しなかったり。自分のペースで楽しめるものは、趣味として長続きすると思います。
2つめの理由 自宅で気軽に練習できる
普段お仕事されている方でも、休日に練習したり、気分転換に練習したり、社会人にとっては、時間に制約なく自宅でできることは、大きなメリットだと思います。サイレントヴァイオリンという便利な少音楽器もありますし、サイレントでなくても普通のヴァイオリンに少音器を付けるだけで本当に小さな音になりますので、周りに迷惑をかけないで練習できます。
3つめの理由 実は短期間で成果が出る
「こんな曲が弾けたらいいな・・」と思うことがありますよね!実は一つの曲を練習していけば、意外にも数ヶ月で弾けるようになります。子育ても終わり、時間も少しとれるようになったので、昔から憧れていたヴァイオリンに挑戦してみたいというお母さんが、はじめてから数ヶ月で弾けるようになったこともあります。自分の好きな曲を弾きたいという思いに背中を押されて、自宅での練習も楽しくできたそうです。
4つめの理由 ちょっと自慢できる
ヴァイオリンが弾けると、なんかかっこいいですよね。ぜんぜんそんな雰囲気じゃない人が「ヴァイオリンを少し弾ける。」と周りの 人達はびっくりして尊敬の眼差しでみられるようです。
5つめの理由 心と健康に良い
「仕事に疲れた時に気分転換に弾きます。ストレス発散にいいです。」という社会人の生徒さんの声をよく聞きます。私も、暇な時はなんとなくヴァイオリンを弾いています。だんだん頭の脳細胞が動き出して、身体も手先足先まで血行が良くなっていくのがわかります。気付くと数時間経っていて、時間を忘れていることましばしば・・・。スポーツなどとは違って、雨でも自宅で一人で気が向いた時に出来るので良いですよ~。ヴァイオリンをきちんと弾くと自然と背筋が伸びますし。
ちょっと凄すぎて参考にはならない?話ですが、20世紀を代表する偉大なヴァイオリニスト、ヤシャ・ハイフェッツは集中力、体力を凝縮した一時間半の練習をするたびに体重が1、5kgも減ったそうです。
6つめの理由 脳の健康にも良い
ヴァイオリンを弾くということは心を癒すだけでなく、脳への働きにとてもいいと言われています。
ヴァイオリンは目でみたもの(楽譜)を脳で判断し、脳の指示に従って指を動かし、耳で自分の音をよく聴くという動作をしています。この動作を凄いスピードで行っているので、ヴァイオリンが脳に良いのは、なんとなくわかると思います。
楽譜を見る⇒右脳
理解する⇒左脳
音を聴く⇒右脳
右脳、左脳を交互に使うことによって、脳梁(のうりょう)という部分が頻繁に使われているので、脳の活性化に良いんです!
歳をとってくると皆さん、痴呆を気になされます。東京都総合老人研究所の研究員の方が「血管性痴呆でも、アルツハイマー型痴呆でも、大脳皮質の血流が低下する。寝たきりになると痴呆の振興が早まるが、これは手足の刺激がなくなってしまうからではないか。症状の軽いうちに手足に刺激を与えて脳の血流を増やせば、重症化を防げるかもしれない。」とのことをいわれています。ヴァイオリニストや芸術家など手足を使って脳に刺激を与えている人は、ボケにくいという結果もでているそうです。以前、アメリカで暮らしていた時、90歳近い女性ヴァイオリニストと、ブラームス弦楽6重奏を一緒に演奏させて頂いたことがあります。ひ孫とも弾く、その方は40分もかかる大曲を見事に弾ききり、本当に生き生きとお話しされていました。
ヴァイオリンの世界では、70歳や80歳でも第一線のプロとして現役を続けていらっしゃる方がたくさんいます。楽しく脳の運動を することは、年配になってからの趣味としても素晴らしいと思います。
音楽、特に楽器演奏には語学による意思疎通は必要なく、音楽という言葉で会話しあえる世界です。外国の方と一緒に弾くと、その未知の感覚に自分のいろいろな悩みも吹き飛んで、新しい世界に入っていくようです。会話では得られない親密感も生まれている気がします。
7つめ 自分の楽器を持つことが出来る
最近のヴァイオリンは、しっかり鳴り、見かけも良く、結構丈夫(健康で壊れにくい)、初心者の方なら充分楽しめる楽器が手に入れやすい価格で求められます。自分だけの楽器(木でできているので同じ音のものは世界に1つだけ)を持てるのは嬉しいと思いませんか?私の友人は「ヴァイオリンが恋人」と言っていました。
もちろん小型楽器は他にもたくさんあるけれど、ヴァイオリンはその姿の美しさに魅かれる方も多いのではないでしょううか?(私自身一目見て(幼稚園児でした)「この楽器がやりたい!」と強く思い、それから1年間お願いし続けてやっと買ってもらいました)
以上、調子に乗って7つも書いてしまいました。
けれども一番のお勧めの理由は「ヴァイオリンを弾くことは楽しい!」ということです。
主婦の方もサラリーマンの方も、おじいちゃんもおばあちゃんも、お気軽にレッスンにいらして下さいね。
公開日:
最終更新日:2014/11/10